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“篠田麻里子のブランド”が倒産に思う

何とも興味深いニュースが今週ありました。

帝国データバンクの情報によると
ファッションブランド「ricori」の企画・製造・販売
元・AKB48メンバーの篠田麻里子氏が監修・デザイン 株式会社リゴレ営業停止
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3950.html

これを受けてのブログも面白いものがありました。

元AKB篠田麻里子のブランド「ricori」が倒産したのに梨花が頑張ってるのはなぜか
http://blogos.com/article/90665/

マーケティングがどうこう、という話ですが、それ以前にファッション業界というのは今非常に難しいです。私もアパレル業のお客様のコンサルをさせていただいてまして、その厳しさやむずかしさを痛感しています。アパレル業の日本における市場規模が縮小しているのとともに、ユニクロをはじめとするファストファッションが席巻しており、中小のアパレルブランドが生き残っていくのが難しくなっています。それに加えて生産管理も厳しさを増しています。

生産は中国が中心ですが、いま中国は景気が落ち込んできているため、中国の工場からの要求はすごく厳しいです。

・ロットサイズが従来より大きくなっている(より大量生産が前提)
・代金は半年前に全額前払(以前は半額で良かった)

大手のファッションメーカーであれば、契約している工場がありますので、交渉で何とかなるのでしょうが、数店舗のみしかもっていないアパレルブランドは、交渉ができないため非常に厳しいのではないでしょうか。中小のアパレルブランドでも多額の資金が必要なうえに、大量に仕入れなければならないため、在庫が残ってしまうと、資金繰りに行き詰って一気に倒産の危機に瀕してしまいます。アパレル業というのは大資本でなければできない仕事になってきました。

今回、篠田麻里子のブランドが倒産してしまったのも、その急な資金繰りの悪化によるものだろうと推測します。

ここで中小アパレルブランドがとりうる戦略は以下の2つしかないでしょう。

1) 中国の工場をあきらめ、バングラデッシュやミャンマーなどの工場に依頼をする
2) 海外生産ではなく、国内での生産に切り替える

1)の場合は、低価格戦略を追求することですし、2)の場合は、低価格戦略をあきらめ、高価格戦略に切り替えるということでしょう。2)の場合は在庫を持つリスクも軽減されます。いずれにしても、もはや気軽にできるビジネスではないのは間違いありません。もし興味のある方がいらっしゃいましたら、このようなお話をさせていただきますので、ご気軽にご相談ください。

ただこのニュースを見て個人的に感心したのは、トットと倒産させてしまったという見切りの早さです。もちろん事情は分からないですが、傷を広めないという意味でも、この見切りの早さは大事だったかも、ですね。


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