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軽減税率は何が問題か?

税制大綱に軽減税率が入るかも、ということがニュースになっています。

軽減税率導入、税制大綱に明記へ 実施時期は盛り込まず

http://www.asahi.com/articles/TKY201312100103.html

「どこまでが軽減税率の対象か?」や「軽減する分の代わりの財源は?」という話もありますが、それよりも僕が問題だと思っているのは、軽減税率の対象となる事業者への利益誘導につながるということです。

一つの例を取り上げて考えてみましょう。100円で商品を仕入れて、300円で販売するケースを考えてみます。国内で商売をする事業者は原則として消費税の申告納税をしなければなりません。現在の消費税率5%のときを考えてみましょう。

 

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消費税の10円を確定申告により納付するのです。

これが消費税率が10%になるとどうなるでしょうか?

2納税額は20円になります。消費税は預かっているだけですが、それでも納税額が2倍になるのは大変ですね。資金繰りがきつくなります。

軽減税率が導入されるとどうなるでしょうか?軽減税率として5%が採用されたとしましょう。売上は税込で315円になり、確かに消費者にとってメリットがあります。「弱者にやさしい」という御旗のものに支持されやすいでしょう。でもその事業者のことも考えないといけません。

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なんと納税額は5円になるのです。利益は200円で変わらないのに、軽減税率の適用があるのとないのとでは納税額が20円と5円と差が出てしまうのです。

この納税額の差こそが大きな問題です。事業者にとって消費税は公平であるはずですが、軽減税率は不公平です。この軽減税率の導入は、結果として利益誘導につながると考えます。本当に軽減したいのであれば、消費税法に既にある”非課税”の制度を使って、非課税の対象とすべきです。

軽減税率の導入には断固反対します!

 


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